まちぶら部

【現役学生インタビュー#4】お家時間とおでかけ状況から考える「コロナ世代」の姿

こんにちは!まちぶら部員の臼井です。今回も連載企画として現役学生へのインタビュー記事をご紹介していきます。前回に引き続き、現役慶應大4年生のお二人にインタビューした内容になります。
後編のタイトルは「お家時間とおでかけ状況から考える『コロナ世代』の姿」です。学生達から自らを「コロナ世代」と称していたのですが、その余暇時間の実態や心境の変化などを聞いてきました。

 

※取材は2020年8月24日にリモートにて実施いたしました。

 

●自粛中のお家時間、オンラインツールを最大限に活用!

 

―外出自粛中、お二人はお家ではどんな風に過ごしていましたか?

「友達にこまめにZOOMで話す機会を作っていました。自粛期間中はリアルで会うことは全くなくなってしまったので、完全にオンラインでしたね」(Tさん)

 

―心細くなかった?

「心細かったですね(笑)なので仲のいい友達と週に2~3回話す時間を作っていましたし、就活のESを送って「どうかな?」と相談もしていました」(Tさん)

「私はZOOMを使って、ミュートにしながら友達と繋げて、就職の活動や勉強などを一緒にする時間を作っていました。他にも朝10時からメイク紹介のYoutubeを画面共有しながら一緒にメイクしたり、ECで買った洋服を見せ合うファッションショーみたいなこともやっていました(笑)おしゃれをしても見せる人がいないので、朝活と題して友達と楽しんでましたね」(Yさん)

「僕も遊びで、三味線を弾ける友達が演奏の動画を送ってくれて、僕がその演奏にいろんな楽器の音を加えてInstagramに載せることとかもやってました」(Tさん)

 

―すごいね!リアルに会えない中でも、オンラインで友達と繋がり、ただ話すだけでなく遊び方を工夫しているんだね。

「あと、印象的だったのは、すごく仲の良い友達同士の誕生日ラッシュが来たんですが、そのお祝いの仕方にみんなクリエイティブな工夫を凝らしていました」(Tさん)

 

―どんな誕生日お祝いだったの?

「SpatialChatっていう空間が表現できるオンラインビデオツールを使って、みんなで作ったメッセージビデオを誕生日の子に見てもらう上映会をしていました」(Tさん)

 

SpatialChat:現在、FUNTECH PUBLISHING LIMITED社がサービスを提供しているオンラインミーティングツール。作成した空間に距離感が表現され、近づいて話すというカクテルパーティーの形式をオンラインで表現したUIUXが特徴。

(画像:SpatialChat ウェブサイトより)

 

 

―すごい手が込んでる…!

「あとは、ZOOM演劇が流行っていたので、私たちのサークルでのあるあるネタをZOOMで録画してTくんの誕生日にプレゼントしました!(笑)」(Yさん)

「その日は実際にみんなで久々に集まったんですけど、いきなり湘南に誘拐されるサプライズもしてもらいました(笑)その後、海辺でその動画を見るっていう(笑)」(Tさん)

 

―密を避けながら、オンラインとリアルどちらも駆使して誕生日をお祝いしたんですね。

「結構、みんな誕生日のお祝いは工夫しているかもしれないです」(Yさん)
「ZOOMの背景をプレゼントしたり、ZOOM入って~って言われて入ったらみんながいて祝福してくれるみたいなサプライズもあるみたいです」(Tさん)

 

●おでかけでは、新たな楽しみ方を発見!

 

―最近になって外出する機会も徐々に出てきているかと思いますが、どうですか?

「そうですね、最近は自分も含め外で遊ぶ人も増えていると思います。少人数での飲み会やランチなどをしているインスタのストーリーもよく見ます(Tさん)」

 

―オンライン飲みは?まだしていますか?

「することはありますが、頻度は減ってきたかもしれません。週1くらいでやっていたのが月1回あるかないかくらいになりました(Tさん)」
「私はオンライン飲み会が苦手過ぎて元々あまり参加しないですね…話が全然盛り上がらなくて特定の人がずっと話していたりするので、参加した時も音声をミュートにしていたかな(笑)ただ、出席率は段々悪くなっている気がしますね(Yさん)」

 

―なるほど(笑)リアルで集まる場合はどちらに行きますか?

「まず、お店は絶対個室を選びますね。基本的には事前に予約をしておいて出かけることが多いです。街としては渋谷とかを避けて、代々木上原とかちょっとそこから外れた街で集まることが多いです(Yさん)」

 

―新宿、渋谷などは行かない!って感じなのかな。

「行かないですね…今までは全然行っていたんですが、大学生は実家暮らしの人も多くて、親に止められる人も多いと思います」(Yさん)
「僕は渋谷でバイトをしているので、十分気を付けつつ行っていますね。MIYASHITA PARKが新しく出来たので、つい見たくてバイト終わりに寄りましたね。また最近は、Yさんも含めた友人2名と品川で叙々苑ランチをしました。ちょっといいランチを食べたいなと思って」(Tさん)

 

―代々木上原のように、コロナ後に訪れることになった街はありますか?

「人が多い街は避けるようにしていますが、特定の街を発掘するようなことはないですね。むしろ家の周りなどで過ごす時間は増えました。前は渋谷のスタバで勉強したりしていたけど、今は地元のジョナサンでやったりしています。一人用の席もあって意外と過ごしやすいなと思いました」(Tさん)

「私の場合は、前は友達に合わせて都内に行っていたのですが、家から電車に乗ってすぐ鎌倉に出られるので、家族や一人で訪れることがすごく増えました」(Yさん)

 

―近くに鎌倉があるのは良いね。一人で行くと自分の好きなこともできそうです。

「私はコロナですごく自由になったなあと思います。絵を描いてみたり、フィルムカメラを買って、家の周りを撮影して、現像して部屋に飾ったりとか。一人の時間を楽しめるようになったと思います」(Yさん)

 

―コロナの「おかげ」で一人時間の楽しさに気付いたという側面もあるんですね。

「これまでは人の誘いを断らずに予定を埋めようとしていたのですが、コロナによって強制的に人と会えなくなって、自分で何かを楽しんでみる時間を作れたのだと思います。今は、あまり気乗りしない誘いはコロナを理由にして断ったりします(笑)周りの友人も、自分一人で過ごす時間が増えたり、没頭できるような趣味をインスタのストーリーで募集している人もいました」(Yさん)
「朝DIYをして家具を作っちゃう人とか、ピアノの練習をしている人も見かけましたね」(Tさん)

●コロナ世代は“必要なものを見極める力”が強い!?

 

―学生のみなさん、現状に不平不満を持つというより前向きに今を楽しんでいるんですね。

「それが、コロナ世代なのかもしれないですね」(Yさん)

 

―コロナ世代!まさに、みなさん楽しむ方法をどんどん見つけていく姿がいいなと思います。具体的にみなさんはコロナ世代として、どんな特徴があると思いますか。

「そうですね。やっぱりキャンパスライフが無くなったことが大きくて、誰とでも気軽に会えなくなった時、なんとなく会っていた友達と、あえて予定を作っても会いたい友達に気付いてしまったというか。本当に大事なもの、必要なものに気付く機会が多かったです。これから私たちの世代は、何かを選択するときに、『自分にとって本当に必要な時間なのか』『必要なモノなのか』はすごく考えるんじゃないかなと思います」(Yさん)

「自分と向き合う時間がすごく増えたので、Yさんの言う通り「自分が本当にしたいこと」について考えるようになったと思います。僕自身「何かを作りたいな」と漠然と思っていたんですが、コロナになってそういうことに時間を費やすようになったと思います」(Tさん)

 

 

●自粛中のお家時間、オンラインツールを最大限に活用!

今回は、コロナ禍におけるお家時間やおでかけ意識についてお聞きしましたが、いかがでしたでしょうか?

新型ウイルスによる緊急事態宣言を経て、新たな生活様式へと移行しなくてはいけない状態となりましたが、インタビューした学生のお話からは、新たな生活様式のなかでも、活動的に楽しく過ごしている様子が窺えました。オンラインツールの活用場面も、飲み会だけでなく勉強や遊びで幅広く様々な形で活用し、友人との時間を過ごしているようです。

未曾有の事態にも工夫を凝らして楽しく適応している学生の行動をウォッチすることは、新たな発想のヒントへと繋がるのではないでしょうか?今後とも現役学生へのインタビューを通し、ウィズコロナにおける暮らしやおでかけの実態・価値観を探っていきたいと思います。👀🌱