まちぶら部

【現役学生インタビュー#3】ココが変わった!ウィズコロナの大学授業とテスト

こんにちは!まちぶら部員の臼井です。今回は連載企画として現役学生へのインタビュー記事をご紹介していきます。
前回に続いて第2弾として、現役慶應大4年生のTさん(男性)・Yさん(女性)お二人にインタビューをさせていただきました。大学での授業や就職活動、そして変化した日常について前後半に渡り紹介させていただきます。
前編のタイトルは「ココが変わった!ウィズコロナの大学授業とテスト」です。リモート授業の実態を聞いてきました。

 

※取材は2020年8月24日にリモートにて実施いたしました。

 

●ゼミではリアルも併用、成績は試験からレポート中心で評価

 

―本日は宜しくお願い致します!大学の授業等コロナによって変化があったと思うのですが、授業やゼミはオンラインになっていますか?

「そうですね。ゼミについては先生との講義はオンラインで、ゼミ生が自主的にグループワークをする際はどこかでリアルで集まってやっていたりしています。学校で集まる場合は届け出を出さなければならないので、先生や大人数の場合はオンラインになっていますね」(Yさん)

 

―リアルで集まる場合はどこでやるんですか?

「多くても6名くらいなんですが、代官山の蔦屋書店やカフェなどで集まってやっています」(Yさん)

 

―オンラインの良いところや悪いところを感じることはありますか?

「ゼミではディスカッションが多いんですが、オンラインだとどうしても誰かが発言してしまうとそこに全員が注目せざるを得なかったり、下級生などが発言しずらかったりしてしまうため、同時多発的に会話が生まれないという欠点があると思います。一方で、オンラインは場所の制約がないので、簡単に集まりやすいなと思います。旅行先などから参加する人もいました。」(Yさん)

「授業については、オンラインになったことで講義内容を繰り返し閲覧することができたので、わからなかったところ何度も繰り替えして見ることができて自分は良いなと思いました」(Tさん)

 

―オンラインの場合端末は何を使っているんですか?

「スマホは使わず、PCが多く、タブレットの人もいる感じですね。今は授業を受けるときもみんなPCを使っているので普段から持ち歩いていると思います」(Yさん)

 

―紙のノートなどを使ったりはしないんですか?

「断然PCですね。授業のレジュメなどもWEBで配布されるので、ダウンロードして見たりメモ取りながら授業しています」(Tさん)

 

―なるほど。前期末の試験も実施されなかったと思うのですが、どうでしたか?

「そうですね。成績は全てレポートや出席点などで評価されました。前期末はレポートをたくさん書きまくっていた感じです」(Tさん)

 

―テストがなくなり、レポートが増えたことでの変化はありましたか?

「テストは一発勝負で一夜漬けなどもできていたのですが、レポートはいくらでも極めようと思うと時間をかけられてしまうので、一つのレポートに時間がかかってしまって、他のレポートが疎かになってしまって、大変でした・・・」(Tさん)

「私は、レポートも一夜漬けでやっているのも多かったのですが、試験よりも難しかったですね・・・レポートはどれだけ時間をかけられたかどうかが大事なので、今回成績は良くないかもしれないです(笑)」(Yさん)

 

 

●先生たちの努力!コロナ禍でも「面白かった」授業とは?

―これは楽しかった!というオンラインの授業はありましたか?

「リアルタイムでつなげて実施された授業だったんですが、スナップチャットのフィルター等を利用して、自分の顔を加工しながら盛り上げて授業してくれる面白い先生でした」(Tさん)

 

―お茶目な先生ですね~!盛り上がりそう(笑)

「私の面白かった授業は、『アメリカのポピュラー音楽史』に関する授業だったんですが、動画をYoutube風にアレンジしてやってくれました」(Yさん)

 

―Youtube風にアレンジしてくれる!?

「授業の動画を上げてくれるんですが、先生が授業スライド脇にワイプで出てきたり、題材のミュージックビデオを流すときも番組風にズームアップして映像が出て来たり、動画加工に手が凝っていたんです!」

「あともう1つ面白かったのは、ZOOMのブレイクアウトルームセッションを使って、1:nだけでなく、学生同士でディスカッションする時間のあった授業が面白かったです」(Yさん)

 

―授業の「やり方」も生徒たちの興味関心に大きく関わってきそうですね。

「リアルタイムの授業では、コメント欄が活発に動いていて面白かったですね。大教室でのリアルの授業は先生の話を聞くだけだったんですが、コメント欄を使って、先生からの質問に答えたり、講義内容について「おもしろい~」などの単純な反応も書くことができたので、双方向な感じになっていたと思います」(Tさん)

「コメントスクリーンやTwitterのハッシュタグとかSlidoなどを使っている先生もいましたね!」(Yさん)

 

―ツールを使いこなせる先生は生徒から人気が出そうですね。逆にちょっと残念だったという授業はありましたか・・・?

「そうですね…MP3音源のみで講義内容がUPされる授業はちょっとビックリしました(笑)レジュメ資料とそれだけなので物足りない感じはありましたね…」(Yさん)

 

―それはビックリですね(笑)授業の手法などは履修する際に明示されているものなんですか?

「そうですね…今年度は緊急対応だったので、特に明記はされていなかったです。ただ、授業や学部によっては生徒にアンケートを取っていたので、来年度から反映されるのかなと思っています」(Yさん)

 

 

 

●オンラインはリアルの代替ではなく、大学授業の可能性を広げるかもしれない

インタビューしたお二人は、リアル授業がなくなってしまったことに戸惑っている訳ではなく、どこからでも参加できる手軽さや、ツールを用いて実施される授業の双方向性・エンタメ感に好感を抱いていると感じました。また、ゼミなどのディスカッションではリアルで集うことも部分的に実施し、使い分けをしていました。
実際にお話を聞く前まで、オンラインでの授業は一方通行で受け身になってしまうのではないかと予想していましたが、やり方次第でこれまでのリアル授業よりも双方向で面白い授業になるという可能性を感じました。オンラインはリアルの代替ではなく、オンラインならではの授業の在り方が今後も生まれていくのではないでしょうか。学生たちはそのような授業を求め、評価していくのだろうと感じました。20年度下期もリモートでの授業が予定されており、大学教育の現場では大きな変化が起きているようです。

 

次回は、おでかけやお家時間などの変化から自らを「コロナ世代」と語ったお二人自身の変化にもフォーカスしていきたいと思います。どうぞお楽しみに!